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心理臨床オフィスまつだ

専業主婦からの社会復帰には怖さも伴う

社会復帰するぞ 仕事関係の悩み

中には、何かのきっかけに仕事に戻る主婦の方もたくさんいます。

子育てに一段落つき、ようやく自分の仕事に時間を使える!と気合を込めている人もいるでしょう。

一方で、しばらく離れた社会や仕事に入って行くことは、どこか恐怖を感じる面もあると思います。

こうしたときの心理的動きを追ってみると、やはり仕事に戻ることは大きな決意なのではないかと感じます。

専業主婦からしばらく離れていた社会に戻るのは怖いことでもある

あまり焦点の当たりにくい話題から始めてみようと思います。

例えば、看護師の方は女性が多いですが、出産のタイミングでお休みになられます。退職される場合もあれば、育児休暇を使って当面の休みを取る場合もあるでしょう。制度上しっかりした体制が整っていても、全てが安心というほど単純ではないように思います。

育児休暇の場合、ある程度の給与も出たままになるわけですが、それで経済的な心配が減ったとしても、その場合であったとしても思うところは多々あるでしょう。

年々離職状況は変化している

出産・育児の離職

引用元サイト:図は統計局ホームページ参照「平成29年就業構造基本調査の結果の概要」より引用

 

このデータから読み取れるのは、有業者・無業者の割合が変化している事です。出産・育児のため離職した人の割合が5.3から5.1に変動しています。育児休暇取得が社会的にすこしずつでも促進したためと解釈されているようです。

例えば、医療現場は日進月歩

新しい薬

医学や看護の分野は日進月歩です。もし、看護の現場で猛烈に働いていた方が、育児休暇を終えて戻ろうとする際には、想像するに、仕事が怖いというお気持ちがよぎるとは考えられないでしょうか。年々新しい薬も出てきます。

スポーツ選手や演奏家なども、少しの休みが影響すると聞きます。

看護の現場では、どんどん環境が変わっています。それを知っている人は、また元通りに働き始められるかと心配になる時期があるのではないかと想像しています。

看護師の場合は、再就職支援の一環で研修が設けられるなどの制度が整っていることもありますので、研修などを用いて助走をつけることも一つの手段と言えるかもしれません。

下記サイトを参照すると手厚い支援がありました。

参考サイト:東京都ナースプラザ

復職支援研修

一般企業も日々変化している

外国人の同僚ばかり

一般企業においてももちろん同じことが考えられ、自分のポジションがあるのだろうかとか、後輩の方が出世しているのではないかなど、たくさんの思いが想像されます。

目まぐるしくIT機器の活用が進んでいますし、横文字が増えてもいます。もしかしたらTOEICなど勉強することになるかもしれません。

中には、結婚→出産→職場復帰という一連の過程をセットで考えて計画している人もいるのではないでしょうか。出産から極力時間を空けないで復帰した方が、スムーズに仕事に戻れると考えたならばということですが。

家庭との兼ね合い

夫に子供を任せて働きに出る奥さん

働きに出ることは、家庭を留守にする時間が増えるということにつながり、母親としてそのことを申し訳なく感じ、罪悪感をお持ちの人もいることでしょう。

本当に両立できるのだろうか?という不安や恐怖心があっても不思議ではありません。

専業主婦をしていても、働いていない自分と言う罪悪感を感じ、働きに出れば、家庭を留守にしている自分と言う罪悪感に見舞われるという、なんとも大変なお立場です。

冒頭で書いたように、こうした中で働く決意を固めるわけですから、そこに必要とした心的エネルギーは相当なものであったと想像します。

どれが正しいということは難しいかもしれませんが、なるべく納得のいく決定をしたくなることもあるでしょう。

もしかするれば、冴えないくらいの感じが、まぁちょうどいいかと、そのようにまとめる人もあるかもしれません。

関連ページ

専業主婦が覚える罪悪感

焦って決めるのは、もったいないこともある

中には、もうとにかく決めてしまえ!と焦ってでも決めてしまいたくなることもあると思います。怖さも一時の事・・・と突き進むわけです。

これが功を奏することもあるかもしれませんが、傷を負う可能性もまた大きいように思います。

せっかくの機会ですから、ためらう時間にも何かの意味があると捉えてみるのはどうかと思うのですが、耳の痛い話になってしまうかもしれません。

もう一つには、一億総活躍社会などと言うように、いわばスローガンに惑わされない事です。国には国の事情があり労働者人口を増やそうと躍起になっていますが、それほど足並みを揃えられる現代社会ではなく、個々の事情が全く異なります。

当然働かない人生、選択があっても良いのです。働こうとしている際に水を差すような話かもしれませんが、本当に働かなければいけないのか、このような検討も大事だと思っています。

単に、再就職とか社会復帰ということ以上に、実は人生の方向性を見定めるような時間を必要としている「時」という可能性はないでしょうか。どのような生き方をお望みになられているのかを確認しておくのも一つだと思います。

社会復帰の怖さを和らげるには

どうやっても怖さは付きまとうものだとは思いますが、少しでも復帰しやすい方法を検討することは重要だと思います。

リカレント教育の広まり

上記の方に、看護師の復帰を支援する試みがあると触れましたが、看護に限らず広く様々な取り組みが行われています。

いわゆるリカレント教育が広まっています。下記のように、報道で取り上げられていました。

このような機会を活用することで、一体自分がどのような方向に進んでいきたいのかを整理することを手助けしてかもしれません。漠然としたものが整理される中で、恐怖感も少しは違いが出るでしょうか。

日本社会は、どこか「とにかく働け」という具合に、すぐさま現場に放り込まれるようなところがあります。日本企業はラジオ体操などやっってきた位なのですから、久しぶりに働きに出る人に対しての準備運動期間のようなものを作ろうという発想があってよさそうなものです。

色々活用しようと思えばあるものですが、敢えて自分で準備体操プランを組み立てるのも手でしょう。話は違いますが、浪人生が必ずは予備校に行かず、宅浪の方が性に合う人も多いように、再就職準備も自分版にカスタマイズした方が取り組みやすいこともあるのでしょう。

フルタイム前の段階を設けるのはどうか

何年も働くことから離れていた場合、いきなりのフルタイムは、まさに怖いと感じないでしょうか。

その場合、パートのような勤務形態からはじめる方法も視野に入れてはどうでしょう。

職種が限られたりデメリットもありますが、時間をかけるのも手だと思います。

パートは短時間であるとはいえど、それでも恐怖を伴うものだと思います。念には念を入れて、パート先候補の店舗を調査してはどうでしょう。

 

なんらかの活動をはじめる

パートに踏み切ることもかなりハードルが高いと感じる方がいて当然です。

仕事ではなくとも、なんらかの活動をはじめることも社会復帰に繋がることがあります。楽しめることが重要ではないでしょうか。

例えば、習い事もそうでしょう。そこで出来たつてから就職が決まるなどという展開まであり得ます。

誰かの用事を手伝っているうちに、それが仕事になったら非常に自然な流れで社会復帰になりますが、現代社会はそういう関係が希薄になっているからこそ難しいのだと思います。

体力は今どのくらいありそうか

専業主婦は、相当な体力を要するものですが、働き始めた場合どのような感じになるでしょう。

もしかすると、使う力が違う可能性はないでしょうか。しばらくパソコンを使っていなかったならば、試してみるなどの時間も必要ではないではないでしょうか。

協力体制を構築・確認する

また、専業主婦として家のことがあれこれ心配で働きに出ることに不安を覚えているということもあると思います。

この場合、本当に働き始めても大丈夫なのかを確認していくことで安心を得られないでしょうか。

夫や子供の認識はどうか、もし誰かが病気をしたときどのようにするのか、実家の応援は期待できるのか・・・などなどです。

その他社会復帰関連リンク集

公的にも、様々な情報が発信されています。

昨今は、「柏わかものハローワーク」という具合に、特化した就労支援窓口が設置されています。女性の社会進出などと謳う世の中になりましたから、下記のような窓口も整備されつつあります。

自力も素敵ですが、支援機関を活用しながらの社会復帰もあります。(もちろん合わないという人もいますので、自分で計画した社会復帰プランを実行する方もあるでしょう。)

まとめ

社会が準備した流れに乗るのも一つでしょう。それで概ねうまく行く人も多いと思います。また、そうではなく自分でカスタマイズする方が合っている人もいます。

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