子育てをしながらパートに働きに出ている主婦の方は多くいます。
子供が幼稚園や保育園、学校に行っている間にパートに働きに出れば、一日数時間分の収入を得ることができますので、月にすれば数万円の収入に繋がります。
少しでも蓄えを増やそうと考え働きに出る人もいれば、そもそも赤字に近い状況のために働きに出る人もいるのでしょう。特に核家族においては、共働きでフルタイムを働くことは非常に難しいものです。
また、パートならば余裕をもって臨めるかといえば、決してそうではなく、いつも冷や冷やしながら働きに出ている人も実際には多いのではないでしょうか。
急な子供の発熱
例えば、子供にいつ熱が出るかなどわかるはずもないことです。インフルエンザだって毎年やってきます。それは夜中の出来事になるかもしれませんし、朝起きた時に気づくことかもしれません。病院に連れて行く必要があるかもしれませんし、看病も必要でしょう。このような場合、パートは休まざるを得ないことになります。
近場に、両親などいると応援を頼むこともできると思いますが、それはそれでまた別な悩みが潜在しているように思います。
パート先への電話
ある程度は予想はされることとはいえ、パートを休む電話をいれる時の心境は苦しいものとなるのではないでしょうか。電話に出た店長さんはどんな応答をするのでしょう。電話をためらっていると時間ばかりが過ぎて行きます。出勤時間まで、それほど多くの時間はないことがほとんどではないでしょうか。
「困ったな・・・それじゃ、別な人に急遽入れないか聞いてみますよ。お大事に」
思い切って電話すると、店長のこんな返事があるかもしれません。罪悪感を感じながら、了解を得たことにホッとする気持ちもあるでしょうか。
どんな顔をして出勤するか・・・
後日、子供も元気になり出勤すると、パート仲間の表情がなにやら不満そうに見える、などという経験はないでしょうか。
先日の急な休みのために、店長に無理を言われて急遽出勤したというのです。その人からはこんな一言を放たれました。
「しょうがないことなんだけどさ、どうにかならないの。無理なら辞めた方がいいんじゃないの?迷惑かけるし、仕事なんだからね」
お礼を伝えようとしていたところに、このような言葉を浴びせられてしまうのでした。以後、パート先の人間関係は緊張してぎくしゃくするものになってしまったのです。
もちろん、このような展開になるばかりではないわけですが、それでも急な休みは人間関係に影を落としそうな出来事になりそうです。何度も休みが続いた場合、電話することさえもためらわれそうです。
共働き夫婦の難しさを痛感
このような経験から実際にお辞めになる方もいるのではないでしょうか。また、こういうことがあるからと、働きたくても働きに出られないという人もいるのでしょう。夫婦で喧嘩することもあるでしょう。
現代的社会にはこのような悩みに直面している方が大勢いるのではないでしょうか。病児保育などの活用もありますが、それでも、急な発熱はいつやってくるかわからないものです。おじいちゃんやおばあちゃんが同居していたら、ある程度、急な出来事も任せられたのだと思います。
日本社会は分刻みで動いており、仕事に1分遅れただけでも、大変恐縮するような社会ではないでしょうか。勤勉であるのだとは思いますが、しかし、何もかも、全部循環し続けられるものではありません。もし、遅れてしまっても、ご自分を責めて欲しくはないものです。