Gさんは、大学卒業後、就職をせずにいました。
何度か採用面接を受けたりもしましたが、最終的には決まらず、ある段階で、浪人を決心していたのです。
就職浪人生への差し入れは何が良いか
実家にも戻らず、一人柏市に住み、資格取得のための勉強や、その他公務員試験の勉強などしながら毎日を過ごしていました。
このような生活では、生活費の捻出が困難で、実家からの仕送りも家賃以外は、ストップする話になっていました。多少のアルバイトで得た収入を食費などにあてていたのです。
勉強優先で困窮している
アルバイトばかりに時間を使う訳にもいかず、勉強や就職活動とのバランスをとることが難しいと感じていました。
また、先に就職した友人たちがうらやましくもあり、かと思えば、やはり自分は、もう少しじっくり考えたいとの思いもありました。ですが、世間からは、なぜ就職しなかったのかと言われているばかりに感じていました。
学生時代の友人から届いた段ボール箱の中身は・・・
奨学金の残りが底をついたころ、宅急便で段ボールが届きました。
大学時代の友人からです。
その友人は、地元のX県の実家に戻り、地元で就職を果たしました。
一体彼は何を送ってきたというのでしょう。
Gさんが段ボールを開けてみると、手紙とたくさんの野菜やらカップラーメンやら
の食料品が入っていました。
そして手紙には、短くこんな風に書かれていたのです。
「G君。元気ですか?僕は、実家から会社勤めしています。給料が毎月必ず入ってきます。実家だから、どんどんお金も溜まりそうです。この段ボールの中の物は、給料のほんの一部で買いました。もうお金もないだろうと思って気をつかったつもりです。早く就職が決まるといいですね。」
Gさんは複雑ではありましたが、しかし、非常に助かったと感じています。友人の差し入れは的を得ており、保存できるものから生鮮品まで非常にバランスが良かったのです。
- 野菜ジュース
- ビタミン剤
- さつま芋
- じゃがいも
- 米
- のり缶、ふりかけ
- 即席みそ汁
- リンゴ、みかん、梨
- カップラーメン類
- うどん、そば
- 酒やら、インスタントコーヒー などなど
本当に今の生活にぴったりのセレクトをしてくれていたのです。大学時代に交友を深めていたため、思いついてくれたのでしょう。野菜も日持ちのするものばかりで助かりました。
また、いつも買うことを躊躇して、水道水で済ませていたところへコーヒーなどあると潤いが出そうです。
底にへばり付いた封筒
段ボールを漁ってみると、底の方に封筒が入っていることに気づきました。
いかにも不自然でした。段ボールの上の方に、手紙が入っていたのですから、
封筒があるなら、手紙と一緒にすれば良いはずです。
送っては行けないものを送ってきたのでしょうか。
Gさんは、まさかっ・・・!しかしボーナスはまだのはずでは・・・。
いやしかし・・・と期待して中身を見ます。
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中から出てきたのは、友人と卒業式に一緒にとった1枚の記念写真
でした。
さてさて、こんな調子でGさんは就職できるのでしょうか。