【ブログ運営元オフィス概要】

心理臨床オフィスまつだ

代表:臨床心理士 松田卓也

所在地:千葉県柏市3丁目7-21 椎名ビル 603

電話番号等:ホームページでご確認下さい

心理臨床オフィスまつだ

日本において転職は悪いこととみなされがちだが、実は多くの人が経験する

転職準備 就活

長い人生の中に置いては、転職を経験する人もあるものです。

働き方が多様化する現代とはいえども、未だに終身雇用は根強く転職を消極的に捉える面もあるにはあるのでしょう。

日本では、転職は悪いことに分類されてしまうことがある

良くも悪くも転職は一つのライフイベントくらいのインパクトを持ちうる出来事です。

身の回りの人間関係はがらっと変わりますし、就業場所も違えば給料や休日も異なる可能性が大いにあります。

関連ページ:ライフイベントとは

同職種間での転職

転職も様々で同職種間での転職もあればそれ以外もあります。

例えば、病院に務める看護師が、別な病院へ転職することもありそうな話です。

総合病院から総合病院という人もあれば、クリニックへの転職を希望する方もあるでしょう。

看護師といえば、夜勤を想像しますが不規則な生活リズムが体に堪えることもあるのではないでしょうか。非常に大変な職種だと思います。

 

異業種

一緒にやりましょう

また、全く別な業界への転職を図る方もあるでしょう。

看護師の例を続ければ、病院ではなくIT関係の会社に転職するような場合です。

これはかなり思い切った転職になりそうです。一体どんな心境の変化があったのでしょう。

看護師を続けたくないというお気持ちからなのでしょうか。或いは、さらに人間の幅を広げようとした結果なのか・・・。

ひょっとしたら、今の職業に失望したのかもしれません。

このように転職の意図は様々です。

フリーになりたい

転職と呼ぶことが適切かわかりませんが、職種自体は変えずにフリーで活動したいとの思いから現在の職場を退職する方もあるでしょう。

非常勤掛け持ちのようなスタイルで働く方も結構いると思います。

また、フリーランスのように業務委託契約で収入を得ている人もいます。

開業

開業しました

その他、開業も挙げられます。これも転職と呼んでよいかはわかりません。

資格を取って「士業」で生計を立てようとする人も結構いらっしゃるようです。いきなり開業は難しそうではありますが・・・。やはり10年ぐらいの修行が必要なのでしょうか。

同職種からの独立開業もあれば、どうしてもやりたかった蕎麦屋をはじめる方もあるでしょう。

社会保障の観点から等、フリーも開業もだいたい身内からは強く反対されるものです。気の毒な感じもします。

職務経歴書を作成すると、自分のストーリーが浮かび上がる

職務経歴書

さて、転職の理由や形が様々ですが転職の際には職務経歴書を作成します。自営業をはじめる人には縁がないかもしれませんが、それでも一度は触れてみると思わぬ発見があったりします。

マニュアル通りに作成すると味気ないものですが、これまで何を考えどう行動してきたか、そして転職に至った思いや、今後の方向性などを記すのですから非常に重みのある文章にすることができます。

これを何度も書いて更新している人は、その度に力がついていることを実感しているかもしれません。

日本と欧米の職業観を言い表すことわざの違い

転職は日本においてはなぜか消極的に見られがちです。かつての日本はかなり自由に仕事を変える時代があったと聞いたことがありますが、何かがどこかで変わってしまったのでしょうか。

こういうことをまとめた論文もきっとあるのでしょう。

転がる石と、苔むす石

転がる石には苔はつかない

さてことわざレベルでは日本は石の上にも三年とか転石苔を生ぜずなどというところでしょうか。

つまり、一つの所に長い間身を置くことが必要とする職業観に見えます。

イギリス辺りでは「A rolling stone gathers no moss.」などということわざがあるそうです。イギリスでは日本人的に苔を良しと捉えていたようですが、アメリカにおいては転がる石に苔はつかないという意味で、苔を悪いものと捉えています。

これらのことわざは語源や捉え方のことを考え出すと同じ事を言っているようだったり、どちらも二面性のある言葉だと説明されるものです。

あくまで例で出しただけのものですから、その辺りは置いておくにしても、つまりはどちらも一理あるということではないでしょうか。

なぜ転職にこれほど悪いイメージが付きまとうのか

さて、転職の理由や国際的なイメージの違いなどに触れてみましたが、ことさら日本社会において転職のイメージが悪いのはどういうことなのでしょう。

武家社会みたいだ

勤務先の会社を、どこかの殿様と見立てるならば、まるで武家の世界のような話です。

武家においては、自分の主君に忠義を尽くすものです。それは、何代にもわたってです。

又、勝手に自分の藩を出て行くと、脱藩になり、本人のみならず家族も罪に問われるのです。
江戸時代末期では坂本龍馬の脱藩が有名です。

このような状況では、「転職したい」などと言えば、裏切り者扱いと言ったところでしょうか。

しかし現代の日本社会に、武家のならわしがどれほど影響しているのかは定かではありません。

一カ所の所に尽くすことは、どこか美談のようなところもあります。「一所懸命」は鎌倉時代でした。

転職への悪いイメージは、どこか日本人の精神性と関連があるのでしょうか。

しかし江戸時代においては、渡り中間のように掛け持ち労働者もいましたし、日雇い労働も行われていました。

 

皆同じ位なもんだよ、或いは高級車を買うと疑念を持たれる

給与明細は人に見せてはいけないと教えられてきました。

しかし、内緒で見せ合うようなこともあるものです。

すると、中身を見せながら「皆同じようなもんだよ」とおっしゃるのです。

あるいは、高級車を思い切って買った時、「あの人何か悪い事してるんじゃないの?それとも宝くじ当たった?」などと噂されることがあります。

この意識は、正社員が当たり前、1億総中流階級が当たり前、という具合のものが動いているように感じられるのですがいかがでしょう。

現代社会の実際は、転職者数多数となった

もはや、イメージでしかないのかもしれません。

実際どこかで触れましたが、新入職員の30%程度が3年で離職しています。

厚生労働省の白書でも転職実態への言及があります。

この白書のデータを引用します。

転職実態データ

詳細な分析は、リンク先の白書をご参照下さい。

このデータによると、正規雇用と非正規雇用で大きな差が生じています。

(非正規雇用者の増加については、また別項で触れます)

25年以上勤務の男性は、60.8%とあります。そんなに多くの人が転職するイメージはありませんが、データに示すとこうなります。非正規雇用では92.7%です。

まとめ

以上、転職の理由や、日本における転職実態などに触れました。

つまるところ、個人としてはこのデータを捉えて、どう生きて行くかというところなのでしょう。

時代は刻々と変わるようであります。少しでも自分らしく働いてみたいものです。

参考文献

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