もし、主婦の人がパートに出ることになったとき、どのような体験をするでしょうか。幾つかの視点から、主婦の体験に触れてみたいと思います。学生の頃にアルバイトの経験はあっても、就職や結婚後に仕事を持ちながらアルバイトに出る人は少ないはずです。そこには特有の出来事や体験があるのではないでしょうか。
パート先の人間関係のストレスは大きい
日本では多くの主婦の方が、パートに出ていると思います。飲食関係、軽作業関係、配送関係など、短時間で家計への副収入を得られる手段は求人雑誌を見ると、たくさん掲載されています。
まず、パートを探すときどのようなことが起きるでしょうか。紹介などない限りは、インターネットか求人雑誌で探す場合がほとんどになると思います。
採用面接
まず、ここから人間関係のはじまりと言えるでしょう。
パートの採用面接では、どのくらいの出勤が可能なのかを詳しく聞かれるのではないでしょうか。採用する側としては、直ぐに辞めてしまわれたり、都合が目まぐるしく変わるような状況はなるべく避けたいと考えるはずです。
この勤務時間が難しい所で、子供が学校に行っている間の数時間という希望であれば、一日、4~5時間程度になるでしょうか。最も気になるのは、子供の病欠時のことです。朝熱が出た場合、休ませてもらえるのでしょうか。また、早退する可能性もあります。そもそも、早退や遅刻が不可能なパート先は選択しにくいと思うのではないでしょうか。
しかし、パート先がいつまでも決まらないことへの焦りも出てくると思いますので、少し無理をした選択をしてしまうこともあるのではないでしょうか。
都合は考慮するとは言ってくれた面接担当の店長でしたが、果たして信用できる人物だったのでしょうか??
人間関係のストレス
次に、パート先の人間関係がどのようなものかで、働く上での気分は大きく左右されることになるのではないでしょうか。
どの仕事でもそうですが、一体どんな人が同僚になるかは、働き始めてみないことにはわからないものです。時には知人の紹介で働きはじめる人もいると思いますが、多くの場合は、全く知らない人間関係の中へ入っていくことになります。
パート先で出会う人達
※優しそうな同僚ばかり・・・実際は?
パートを始めるきっかけも様々ですが、空き時間をパートに充てている主婦の人も少なくはないでしょう。
子供を学校に送り出してからの数時間をパートに出かけるのです。家計の足しにするような意味合いで数時間を忙しくパート勤めするスタイルです。
何かの合間で働く場合、時間に追われた姿が想像されてきます。急いで出勤し働いて、急ぎで帰らなければならない人も多いと思います。
このような場合、人間関係を持てるものでしょうか。仲良くしたいと思っていても、忙しさが優先し、なかなか難しいかもしれません。パート帰りにお茶でも一緒に飲んで帰るなどという余裕がなく、パート先でしか会えない人になります。
そのうちにお茶にでも行きましょうね、と言いつつも、気づいたら1年たち、パートを辞めたときが別れになってしまうなどということもあるのでしょう。勤務時間の関係でほとんど顔を合わせないままという関係の場合もあるのではないでしょうか。
少し寂しさすら漂う人間関係ですが、とにかく日々の生活が忙しい中ではこういうことも起きてくるものだと思います。
たくさんの先輩
新しくパートをはじめた人は、先輩のパートさんに、仕事を教えてもらうことになることが多いと思います。どたばたと仕事がはじまって、その中で聞きながら覚えていくという形がほとんどではないでしょうか。
この場合、一人の先輩パートさんに教えてもらえるとは限らず、シフトの関係で、毎回違う先輩と一緒になる可能性もあります。
もしかしたら、先輩によってはやり方が異なったりすることもあるでしょう。場合によっては、昨日教えてもらった通りにおこなったことが、次の日には怒られるきっかけになってしまうことすらあるでしょう。
こういう関係の中では葛藤も抱きやすくなるのではないでしょうか。
年齢差
パートに来ている人の年代は様々である可能性もあります。大学生が日中にパートに出られる可能性もあるでしょう。また浪人生や就職活動中の人などもいるはずです。
40代の主婦ばかりが日中に勤務しているとは限らず、だいぶ年下の人から仕事を教えてもらうことになる場合もあると思います。
忙しい現場ではぶっきらぼうな感じになってしまうような場面もあるかもしれません。
なかなか難しい人間関係になりそうです。
社員
さて、パート先で出会う人は、同じようにパート勤務の人だけではありません。そこには社員が必ずと言っていいほどいます。
もし遅刻しそうな場合、休みを取りたい場合などは、社員への報告が必要になるでしょう。その他、パート先での困りごと、ハラスメントなどの相談先としても社員がいます。社員が持っている視点は、パートの同僚とは少し異なると思います。
社員は、業務が問題なく進行するよう、職場の管理役でもあると言えるでしょう。気さくに話せるような人もいれば、いつも評価目線で一線を引いているような人もいそうであります。
責任という意味でもまた、社員は多くの事を任され背負ているものですが、実際の業務については、パートさんの方が詳しくなっていることも多々あることだと思います。
怖い人
どこにもこういうことはあると思いますが、中には指導が怖いと感じる上司や同僚はいるものです。慣れてくれば大丈夫ということもありますが、働き始めは特に神経を使うのではないでしょうか。
シフトの問題
シフト制の職場であっても、なかなか希望に時間に勤務できるとは限りません。そのため、時間が短くなって、予定していた収入を得られない可能性もあるのではないでしょか。
また、日曜日や土曜日は働くつもりはなかったのに、気を利かせているうちに、どうしても断り切れず、いつの間にか正社員並みに働いている、などということもあるのではないでしょうか。ここにも人間関係が見え隠れしているようです。
責任
パートと責任を考えると、難しいものがあります。例えば週2、3日の勤務では、出来ることには限界があるはずです。中途半端に手を出してしまうことで、混乱を招くことはないだろうか?などと心配になることもあるでしょう。しかし、逆になぜやってくれないのかと不満をぶつけられることもあるでしょうか。
パート業務の境界は曖昧だったりします。求人には、〇〇などと、業務内容が記載されており、「など」によって業務の範囲は拡大解釈されることもあるのではないでしょうか。
特に働き始めは、勤める側としても、頑張ろうという意識が強く出る時期だと思います。
まとめ
こうして見るとパートに出るにしても、いろいろと波乱万丈なことが起こりそうであります。仕事だけに集中できる職場はやはり少ないものなのでしょうか。
あれこれ考え始めると、なんだかパートに出ることが怖く感じられてくるということもあるでしょう。それは業務への不安もあれば、対人関係への不安もあるということなのだと思います。