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心理臨床オフィスまつだ

家族の事ばかりで自分の事を考える余裕がない

一家 自分自身のこと

独身生活と、結婚後の生活の違いの一つに、自分ひとりの希望や考えだけで物事を決められないということが挙げられると思います。全てがそうではあると言えませんが、少なからずそういう面があるのではないでしょうか。

いつもなら外出先で小腹がすいたら、男一人でかつ丼でも食べていた人でも、奥さんや小さな子供のことを考えると、はたしてかつ丼で良いものか迷ったりすることでしょう。このような細かな違いも含め、自分一人ではたやすく進んでいたことも、案外大事になっているかもしれません。

カウンセリングにおいては、ご自身の生き方について焦点化することも時にあるものです。

家族に気を取られて自分の事を考える余裕のない、ある奥さんの場合

さて、フィクションですが、ある奥さんの場合は、家事や子育て、パートで、1日の予定はほぼ一杯です。結婚前は、割といろいろなことに興味を持っていたのですが、今はそれどころではないようです。

結婚して家庭を持つことを望んではいたけれど、忙しく過ぎていく毎日に、何かひっかかりも感じているようです。仕事を離れてあっという間に5年も経とうとしています。

もしこのまま、子育てが終わるまで待っていたら、あと15年くらいはかかることになります。しかし、無理に再就職できるような状態でもないし・・・。奥さんは、自分自身の生き方について深刻な疑問を抱くようになったのです。先日は、旦那さんと喧嘩してしまったそうです。

子供の事を後回しにしているみたいで・・・

悩むお母さん

子供の事も気がかりでした。もう小学校には入っているので、日中はずっと学校にいるのですが、もし何かあったら・・・と考えると思い切った予定を入れることが出来ません。

確かに子育ての悩みは尽きません。

しかし、本当にこのまま15年過ぎてしまいそうです。とにかく子育てに力を集中すべきなのでしょうか。それとも、生き生きしているお母さんを見せるのもありなのかしら?などと堂々巡りです。

自分のことを考えてはいけないのか

上記のような迷いを持たれている方は、日本中に結構いらっしゃるのではないでしょうか。女性の社会進出が高らかに言われる時代ですから尚更かもしれません。

どうにも、夫婦とか家族という視点が入ると、個人の意思がないがしろにされがちにも思えてきます。

素晴らしい気遣いの表れでもあると思いますが、一人一人の人間としての歩みも決して進めてはいけないものではないでしょう。もちろん良いのです。

夫婦で足並みを揃えるということも大事ではあると思いますが、それぞれが生き生きしていることも大事といえないでしょうか。

自分の生き方を見つける

世間や社会が、何が正しいとか、こうあるべきと言っても、人には様々な事情や思い、考え方があるものです。一概に、一方向のやり方がよいとは到底思えません。

働きになど出ないで、子供に手料理を毎日作ろう!と思い直す方もあるでしょう。母親が常駐する家庭の安定感というのはとてつもないように思います。

周囲はあれこれ簡単に人の在り方に意見を言うものですが、何も事情を知らない者ですし、意見を言う人自身の人生ではありません。

なぜか周りの言うことは非常に気になるものですが、それでも、ご自分なりの納得をしていくことは大事なことだと思います。働きに出られないこともあれば、家庭を留守がちにせざるを得ないこともあるのです。

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