大好きだったはずのお母さん・・・。そのな私のはずが、最近母と一緒の時間を苦しく感じるのはどういうことなのか。
何やら不思議な世界に迷い込んでしまったかのよう・・・
こんな経験をしている方も多いのではないでしょうか。
母との関係を年齢段階でまとめてみました。
母との関係は段々変化していく。確かに苦しく感じることもある
人間の一生物であり、母親から産まれることで、人生が開始されます。誕生したばかりの我々は、他の生物同様、誰かの保護を受けなければとても生きて行くことはできません。様々な事情はあるにしても、多くの場合、母親がその保護を担うと言えるでしょう。
もちろん、誰か別な人が代わりにということもあります。
母子一体の時期
母親と子供は、産まれてしまえば別々の存在になりますが、しかし、その距離は当面近いままで、多くの時間を母親と伴に過ごすことになります。
産まれてはみたけれど、出産前のように、母子一体である状況は続いているわけです。
この時期は、とにかくお母さんにべったりです。金魚のフンとさえ呼ばれたことがあるでしょう。
小学校高学年
この頃より、娘や息子は母親に秘密を持っていたりします。
この間までべったりだったはずが、どこか素っ気ない感じがすることもあります。
皆でレストランに出掛けようとすると部屋に籠ってしまうなんてこともあるでしょうか。
授業参観では、友達の前で「ママ先に帰っているからね」などと言われて憤慨する娘さんもいることでしょう。
子供の自立
子供が育って、いつかは自立の時が訪れるものです、精神的にも、経済的にも、形はどうあれ、自立を意識する時期がやってきます。
子育ての終わりを迎えることは、母親にとっても大きな転換点と言えるでしょう。
そして、やがて子供は別な家族を自分自身で作り上げてゆきます。親子であることは一生続きますが、別々に暮らしたり、1年に数回程度しか会えないような遠方に住むこともあります。
概ね、こんな風にして、誕生から自立を経て、別な家族を築いていきます。
文章にすれば簡単なことではありますが、そこには、簡単には済まない葛藤が要所要所で見え隠れして当然位なものだと思います。決して簡単なことではないと思います。
母親の老後
一度自立を果たした場合にでも、幾つも山場はあると思います。結婚後の子育てや夫婦の在り方に口を出されるなどと言うこともありそうなことです。
場合によっては、両親の夫婦関係についてなんらかの動きが起きるかもしれません。専業主婦家庭であったとすれば、父親の定年後、家庭内の変動が起きます。二人で過ごす時間が増えることにより、何かバランスを取ることが一時的にでも難しそうなことに思えます。
そして、いつか母親自身が年を重ねる中で、介護というテーマも浮上することでしょう。子育てと介護が同時にという可能性もあります。
このような時、一緒に住むべきだが・・・とか、家のことが大変で余裕がない・・・とか、様々な葛藤が生まれやすいのではないでしょうか。
実家に戻った娘。母との関係はいかに?持ちつもたれつ?
色々と不平は言いつつも、帰ってきた娘や息子に、改めて生きがいを見出すこともあり得るのではないでしょうか。
これは非常に複雑な話だと思います。人間50才に差し掛かるころ、次の生き方に意識が向くことがあります。
子育てが終わっていれば、何か子育て以外の事に意識が向いても不思議ではなく、その人の人生はさらに自分自身の歩みを進めるものです。しかし、そこで、子供が帰ってきて、さらに手がかかるとしたら、何やら、それがこの先の生きがいになったとしても、あり得ない話ではないと感じます。
子供の離婚は残念だけれど、内心喜んでいる母親もあるのではないでしょうか。
娘側の心境
離婚や退職で、ボロボロに疲れた子供たちにとって、実家で口やかましくとも、温かく迎えてくれた存在はどう映るでしょう。
何だかんだで、居心地の良さを感じている人もあるのではないでしょうか。
朝食や洗濯、これらは生活の中ではかなり手のかかることです。しかし、母がやってくれたら助かってしまうでしょう。
どこか違和感を感じながらも
このまま実家で暮らしていく形もあると思います。悪い事ではありませんし。
しかしながら、この生活に何らかの疑問を感じ始める人もいるのだと思います。
私は、ここで暮らすことが良いのか?再婚や仕事のことをもう一度考えるべきではないのか?母は、居心地よくして私を引き留めようとしているのではないか・・・。などなどです。
こんな局面に立ったとき、どういう方向性を人は選んでいくものなのでしょうか。
いろいろ書いてはみましたが、どれもとても答えのないような問いかけに見えます。家に残る選択をする人もいれば、出て行くことを決心する人もいるでしょう。
母親の老後は一緒に暮らす選択をする人もいれば、望まない人もそれぞれです。
母親の死後
母親との関係は、母の死をもって終わると言えるでしょうか。もちろん、母とは二度と会えないわけですが、その関係性上のことは、まだまだ続きそうでもあります。
法事もあれば、母を知る様々な人々もいますし、生前のエピソードなどもあり、どこか影響を受け続ける面があるのではないでしょうか。
中には、母親の活動や思いを引き継ぎ、継続して母親のために時間を過ごす方もあるでしょう。
まとめ
母との関係性を、年代に添って概観しました。もちろん、全くこんな風ではないとお感じになられる方がいて当然です。