早起きが苦手であるという人は多いでしょう。その理由はそれぞれだと思いますが、朝遅くまで寝ていることはどこか罪悪感を覚えます。
早朝の通勤ラッシュは7時や8時に訪れるわけですが、中には9時くらいまで眠っている人もいることでしょう。ご夫婦で共働きであれば、一人は既に出勤している可能性もあり、学生も1時間目の講義が始まっています。また、散歩に出掛けたり、ジョギングに出たり、朝ごはんを終える人もいるでしょう。
しかし、なかなか早起きは辛いという事実もあるわけで、可能な限りギリギリまで眠っていたいという思いもよくわかります。
朝寝坊観音のエピソードに救われる
お隣の流山市には、「朝寝坊観音」という観音像があると聞きます。その観音にまつわるエピソードが民話として残っているそうです。
民話の概要は、観音様がついつい飲みすぎて、翌日の仏の会議に遅刻してしまうという話です。
あの観音様でも寝坊するのだから・・・
観音様といえば、厳かな存在ですが、そんな観音様でも遅刻をしてしまう、しかも寝坊で、というところに、我々の罪悪感を和らげてくれる懐の大きさを感じます。
物事は確実にこなしたいとお考えの人は多いでしょう。そしてそれは見習いたい態度でもあります。時に、力が入りすぎりということもあるかもしれませんので、こうした観音様のエピソードなど聞くと、少し自然体に戻れる気がします。
実は意味のある遅刻だったかもしれない
本当に寝坊をして大事な会合や出勤時間に間に合わなかったという経験をお持ちの方も、もちろん日本には数多くいることでしょう。
寝坊に伴う経済的な損失があったかもしれませんし、信用を落としてしまったかもしれません。当のご本人は身の置き場のない心地を体験されたのではないでしょうか。
単純に反省ということもあると思います。それはそれで意味がわかります。
またその他に、寝坊したことに何かの意味を感じることもあります。緊張感みなぎる職場に、「寝坊しました」と入って行ったら、職場全体の緊張感が弛むなどということもあり得るでしょう。
ムードメーカーの役割を取ったとも見えます。それは誰かを助けたのかもしれません。
或いは、自分の疲れを自覚する経験となる場合もあることでしょう。
「職場は、そんなに甘くはない」と言う人はあるにしても、そのタイミングで寝坊が起きたことには何かの意味があったのではないでしょうか。
朝寝坊観音の寝坊は、500年くらい昔の話のようです。500年間も後の世にまで話が残っているとは、やはり観音様は寝坊を通して大きな仕事をなさったのではないでしょうか。
私は朝寝坊観音の民話を聞いて救われたような気持になりました。
まとめ
これは一例ではありますが、このように人の気持ちに整理がつくこともあるものです。
一体何がいつ、どう作用するのか想像もつかない展開を生むことがあります。不思議なものです。
- 関連サイト:気持ちの整理がつかない