ユングやフロイトという人物の名前を知る人は少なくないでしょう。ユングは知らないにしても、フロイトは聞いたことがあるという人も合わせれば、かなりの人数になるのではないでしょうか。
フロイトとユングは元々師弟関係にありましたが、後に学説の違いから袂を分かちました。二人とも無意識に関する知見がありますが、フロイトは、意識・無意識・前意識の3つを想定し、ユングは、個人的無意識のさらに下層に広大な集合的無意識を想定しました。
もし、この二人の相違点を問われたなら、無意識に関する認識を挙げるのも一つの回答になることでしょう。もう一点挙げるなら、心的エネルギーに関する考え方の相違と言えるでしょうか。
また、ユング心理学は、フロイトに比較すると全体性ということに着眼があると言われる心理学でもあります。
フロイトの事を説明するときには、下記の様なキーワードを出しておけると良いように思います。
フロイトの場合
- 無意識:我々が意識していることは、ほんの氷山の一角程度のものであると考え ています。
- 防衛機制:いくつかの種類を持つ自我を守る防衛システムのことです。
- 精神分析:フロイトの創始した学派です。
- 夢分析:ユングとは解釈が異なる
ユングの場合
一方ユングの場合は、以下の感じで話をしてみてはどうでしょうか。
- 集合的無意識:個人的無意識のさらに下層に人類共通のイメージなどを見出しま した。
- 個人心理学:ユングの心理学をこのように呼びます。
- 元型:トリックスター、老賢者、グレートマザー、シャドウなどがあります。
- 目的論的:ユングの理論は目的論的と言われます。
何年か前に放映されたフロイトとユングを描いた映画
もう何年も前のことになりますが、フロイトとユングを描いた映画が放映されました。実際に見たことはありませんが、何かの情報番組で取り上げられていました。
どんな映画だったのかを調べてみると、2011年にイギリスとドイツの会社が協同で制作したようです。日本では2012年の放映とのことでした。
タイトルは日本語で、「危険なメソッド」です。(リンク先は、ウィキペディアです。)
一体、どんな映画だったのでしょう。映画の公式サイトを確認すると、許されぬ愛、などのキャッチコピーが見受けられます。かなりディープな内容なのかもしれません。こうした映画をみたら、フロイトと、ユングの違いも理解しやすくなるかもしれません。
フロイトやユングを演じた役者さんの写真が掲載されていますが、我々が心理学のテキストで見た姿とそっくりです。
→合わせて、精神科医と臨床心理士の違いも合わせてご参照下さい。目的論にも触れています。